ホームページの管理会社を変える前に、手元にそろえる 6 つ
更新
結論
変更先を探す前に、ドメイン、サーバー、管理画面の権限、データ、契約の期限、著作権の取り決めがどこにあるかを確かめてください。分かれば、変えるか、続けるかを落ち着いて決められます。解約を勧める記事ではありません。一般的な確認の順で、法律の助言でもありません。
まず 6 行の表を作る
項目ごとに、名義は誰か、自社で入れるか、期限はいつか、分からないときは誰に聞くかを書きます。架空の〇〇工務店で埋めると、次のようになります。表の形は私たちの勧めです。
- ドメイン: 名義は今の管理会社、更新は毎年 3 月、自社では入れない
- サーバー: 契約者は不明、メールも同じ契約かもしれない、今の会社に聞く
- 管理画面の権限: WordPress は編集者のみ、Search Console は不明
- データ: バックアップの有無は不明、受け渡しの形も不明
- 契約の期限: 自動更新で毎年 6 月、解約は 2 か月前までに連絡
- 著作権の取り決め: 契約書に記載なし、弁護士に相談するか検討
全部が埋まらなくてかまいません。「不明」が分かるだけで、今の会社に聞くことが決まります。
1. ドメイン: 名義と更新日
ドメインは example.com のようなサイトの住所です。ここが動かせないと、URL を変えることになるかもしれません。.jp なら JPRS WHOIS で、登録者や連絡先などの一部の情報を検索できます。すべての JP ドメイン名と、JPRS が管理するほかのドメインが対象です。ただし、管理を任せている事業者は分かりません。
それ以外のドメインは、取得したときの案内のメールや、ドメインを取得した会社の管理画面で確かめます。ICANN(ドメインの世界的な管理団体)の資料は、登録者には、レジストラ(登録を受け付ける会社)が定める移転の手続きなどの説明を受ける権利があり、連絡先を正確に保つ責任があるとしています。
名義が制作会社になっていても、すぐ問題とは決めつけず、なぜその形か、移すにはどうするかを聞きます。
2. サーバー: 契約者と、一緒に動いているもの
サーバーはサイトのデータを置く場所です。契約者が誰か、自社で管理画面に入れるかを確かめます。メールが同じ契約で動いていないかも聞いてください。サイトを移したらメールも影響を受ける、ということがあると私たちは考えています。
Google は、URL を変えないサーバーの移転について手順を案内しています。少なくとも 1 週間前に DNS の TTL(設定を覚えておく時間)を短くすること、新しい場所でページ、画像、フォーム、PDF を確かめること、古いサーバーへのアクセスが無くなったのを確かめてから止めることなどです。作業は技術の分かる人に任せても、この順を知っていると話ができます。
3. 管理画面の権限: 自社の名前で入れるか
次の 4 つで、自社のアカウントが入っているかを見ます。共有の ID を聞くより、自社の担当者のアカウントを足してもらうのが私たちの勧めです。
- WordPress: 「管理者」は単一サイトのすべての管理の機能を使えます。「編集者」は投稿の公開と管理が中心です
- Search Console: 「設定」>「ユーザーと権限」で確かめます。この画面は所有者にしか見えません。自分の権限は「設定」で確かめられます
- GA4: 「管理」の「アカウント」か「プロパティ」にある「アクセス管理」で確かめます
- Google ビジネス プロフィール: 「ビジネス プロフィールの設定」>「ユーザーとアクセス権」で確かめます。メインのオーナーは 1 人だけです
4. データ: 何を、どの形でもらえるか
WordPress の資料は、完全に戻すにはデータベースとファイルの両方のバックアップが要るとしています。管理画面のエクスポートは、投稿、固定ページ、コメントなどをまとめるものです。資料の一覧に、テーマやプラグインのファイルは入っていません。エクスポートだけで移せるとは考えないでください。
WordPress 以外で作られたサイトなら、どの形で受け取れるかを聞きます。今の URL の一覧も手元に残します。URL が変わる移転では、Google は古い URL と新しい URL の対応を作り、サーバー側で恒久的なリダイレクト(自動の転送)を設定して、一般に少なくとも 1 年は残すよう案内しています。順位が一時的に変動することも書かれています。
5. 契約の期限: 読むところは 4 つ
契約書と毎月の請求書を手元に出して読みます。読む場所は私たちの勧めです。意味が分からない条文は、読み飛ばさず今の会社か専門家に聞いてください。
- 更新の日と、自動で更新されるか
- 解約の連絡はいつまでに、どの形で必要か
- 保守の費用に、何が含まれているか
- 解約のときに、データやドメインをどう受け渡すか。費用はかかるか
6. 著作権の取り決め: 契約書で確かめる
文化庁の契約のマニュアルは、費用を払って制作を頼んでも著作権は依頼者に移らず、移すなら契約書にその旨を書く必要があるとしています。デザイン、文章、写真について、今の契約でどうなっているかを読みます。
変更のあとも今のデザインや文を使いたいなら、使ってよい範囲を今の会社に確かめます。個別の判断は、弁護士など専門家に相談してください。ここは一般的な案内です。
今の会社への聞き方の見本
変えると決めていないなら、そう書きます。責める書き方にすると、話が進みにくいと私たちは考えています。
- 件名: ホームページの管理の状況を教えてください
- 社内でホームページの管理の状況を整理しています。変更を決めたわけではありません
- ドメインの名義と更新日、管理している会社を教えてください
- サーバーの契約者と、メールが同じ契約で動いているかを教えてください
- WordPress、Search Console、GA4 に、弊社の担当者のアカウントを追加していただけますか
- バックアップの有無と、お渡しいただける場合の形と費用を教えてください
- 制作物の著作権の取り決めが分かる書類があれば、写しをいただけますか
変えないという答えもある
表を埋めてみると、困っているのは会社ではなく、頼みにくさや、何を頼むか決まらないことだと分かる場合もあります。頼み方なら「ホームページの修正依頼、そのまま送れる書き方の見本」を試してください。
何を直すかを毎朝お届けするサービスも準備していて、登録はまだ始めていません。ドメインやサーバーの移転、契約の相談はできません。
出典
- JPRS: JPRS WHOIS で確認できること
- ICANN: Registrants' Benefits and Responsibilities
- Google: URL を変更しないサイト移転
- Google: URL の変更を伴うサイト移転
- 文化庁: 誰でもできる著作権契約マニュアル
- WordPress.org: Roles and Capabilities
- WordPress Developer Resources: Backups
- WordPress.org: Tools Export screen
- Search Console ヘルプ: ユーザー、所有者、権限の管理
- アナリティクス ヘルプ: ユーザーの追加、編集、削除
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ: オーナーと管理者の追加と削除